コラム

野分(台風)

1909ペンタス中.jpg

古語に、野分(のわき)という言葉があります。
野の草を吹き分ける激しい風、という意味で、
秋に吹く暴風を、そう呼んだとか。
いまでいえば、台風のことですね。

野の草を吹き分ける、といっても、
なかなか、様子を想像できませんが、
自然と結びついた言葉には、ゆかしさを感じます。

源氏物語にも、「野分」という名の帖があって、
台風の日に、人々が家のなかで、
屏風をたたんだり、御簾を押さえたりと、
あわただしくしている様子が、描かれています。

訪ねてきた人が、どこそこでは木の枝がたくさん折れ、
瓦がすべて吹き飛んだらしいと、伝える場面も。
いまと違って、気象衛星もない時代ですが、
毎年、秋になると、恐ろしい暴風雨が来ることは、
経験から、わかっていたのでしょう。

その現象を、野分と名付けたところに、
昔の人の、自然との近さを感じます。

1909野原.jpg

それにしても、雨や風の日に思うのは、
家というものの、ありがたみです。

一晩中、雨が降り、風の吹きつけるときでも、
あたたかなベッドで、ぐっすりと眠れるのは、
やはり、幸せなこと。

ときには、激しい雨風の音に驚き、
恐ろしく感じることもありますが、
家のなかにいると、守られている、
という安心感がありますね。

まだしばらくは、台風が心配な季節。
平安時代とは異なり、何日も前から、
台風の進路が、予測できるようになりました。

不要不急の外出を避けるためにも、
水や食料を備え、家の周りを片付けて、
あたたかな家のなかで、静かに
台風が過ぎるのを、待ちたいものです。


...soraiでは、お客様の"暮らしに寄り添う家"をご提案しています。
あたたかみのある木や自然素材を中心に、ご希望に合わせた仕様と設計が可能です。
どうぞ、お気軽にご相談ください。