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薪ストーブの魅力

部屋中をポカポカに暖め、炎が心を癒してくれる、薪ストーブ。「いつかは自分の家にも」と考えている人も多いのではないでしょうか。

ひと言で"薪ストーブ"といっても、その種類は実に多彩です。デザインのみならず、素材、サイズ、構造など、住まいや目的に合った薪ストーブを選ぶことが大切です。そこで今回は、薪ストーブの基本的なノウハウとともに、いくつかの事例をご紹介します。

~薪ストーブにはどんな種類がある?~
薪ストーブ選びは "どの程度の広さを暖めたいか"。そこからスタートします。
暖めたい面積に対してストーブが小さければ、部屋は暖まりません。かといって大きすぎると、一度に投入する薪の量が多いため、不経済に。また床暖房など別の暖房器具と併用するか、主暖房として使うかによっても変わってきます。

薪ストーブには、大きくふたつの暖房形式があります。ひとつが「輻射式」。輻射とは、中央からまわりへ放射すること。つまり、蓄熱性の高い鋳物製のストーブで、長時間にわたって大量の熱と遠赤外線を放射するタイプです。火が落ちてからも暖かさが続くというメリットがあります。

もうひとつは「対流式」。蓄熱性を持たないスチール製のため、輻射熱は少なめです。本体が外板と内板から成る二重(または三重)構造で、その隙間を炉で暖めた空気の通り道として放出します。スチール製のため、火が落ちると早く冷めますが、その分、速暖性に優れています。

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~デザインや構造など、どうやって選ぶ?~
デザインは、横長のクラシック(トラディショナル)タイプと縦長のモダンタイプの大きくふたつがあります。鋳物(いもの)製はずっしり重厚感があり、スチール製はモダンなデザインが充実。ピザなどが焼けるオーブン付き薪ストーブもあります。


~どこに設置したらいい?~
薪ストーブからは遠赤外線による輻射熱が4方向に放出されています。そのため、熱を効率的に利用するには、中央に置くのがベスト。壁を背にした場合は、輻射の角度は180度に。コーナーに設置する場合は、輻射の角度が90度になるため、書斎など、限られた面積の場合におすすめです。

熱いストーブから壁や床を安全に守ってくれる炉台や炉壁も重要。素材は天然石やレンガ、タイルなどが一般的です。天然石やレンガは見た目の美しさに加え、蓄熱性に優れているという特長があります。
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壁に面した設置スタイルは、スペースの関係上、もっとも一般的。シーリングファンをつけると効率がアップします。
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壁や床を熱から守ってくれるだけでなく、インテリアの一部になる炉台と炉壁。素材の特徴を知った上で、部屋の雰囲気に合ったものを選ぶのがおすすめ。

設置場所に加えて、薪ストーブからの暖かな空気の流れをつくることもポイント。吹き抜けなど天井が高い空間の場合は、シーリングファンを設置すると暖かな空気を撹拌(かくはん)できます。また、吹き抜けに加えてロフトがある場合は、暖かい空気がロフトにたまってしまうため、空気が循環するよう、吹き抜けと階段を対角にしたりする工夫も必要です。

~薪ストーブの気になる費用は?~
新築やリフォームの場合は、家の設計とストーブプランニングを同時に行うとスムーズです。新たに薪ストーブだけを設置したい場合は、設置場所の下見をしてもらい、どのような工事が必要なのか、薪ストーブの施工経験のある工務店に相談する必要があります。いずれにしても薪ストーブの設置については、安全であることが第一。火災など事故が起こることのないように相談しましょう。また、アフターフォローについても確認しておくとよいでしょう。
設置費用は、薪ストーブ本体が新品で20〜60万、煙突部分が50〜70万、取付け施工が30〜40万円程度。平均的な予算として100〜170万ほどになるのが一般的です。


~メンテナンスと薪の用意~
薪ストーブにはメンテナンスは欠かせません。どんなに高性能なストーブを購入しても、煙突が詰まればお手上げ。掃除を怠ると、煙が室内に漏れてくる恐れがあります。煙突掃除は、ストーブを使わない春から秋までのオフシーズンがベスト。特に煙突の上のほうは念入りな手入れが必要です。

また薪の用意も欠かせません。薪は、丸太を購入して、自分で割る方法と、薪自体を購入する方法があります。薪は容量30リットルの段ボールひと箱分で1500〜2000円ほど。薪ストーブを主暖房として、ほぼ1日使用する場合は、ひと冬、5トン(5000リットル)くらいの薪が必要になります。

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いかがでしたでしょうか? 鋳物派、スチール派、クラシック派、モダン派など、魅力的なデザインが多く、好みが分かれそうな薪ストーブ。薪を用意したり、掃除をしたりと、少し手間はかかりますが、それも醍醐味。暖かな炎に包まれて、冬を心地よく過ごせそうですね。