水無月のあとに...
今年の梅雨は、ほとんど雨が降らないうちに明けてしまいました。
四国の水がめといわれる早明浦ダムでも、水位が下がり、
空を仰いでは、雨を待ちわびる日々ですね。
6月のことを水無月(みなづき)といいますが、初めて聞いたとき、
梅雨時の6月なのに、水がない月だなんて...と思ったものです。
「『水があるのに水無月』と覚えましょう」といったのは、
国語の先生だったでしょうか。
「天に水がなくなるほど雨がふるから、水無月」という説も、
どこかで読んだような気がします。
語源については諸説あるようですが、
「みなづき」という言葉には、やさしい響きがあって、
和菓子の名前になっているのも、うなずけます。
そんな水無月も、今年は本当に水がないまま過ぎ、
外はすでに、真夏のような炎天下に。
暑い屋外から帰ってきたとき、クーラーの効いた部屋に入るとほっとしますが、
目でも涼しさを感じられれば...と思い、
小さな器に水を張って、フローティング・フラワーをつくりました。
つくるといっても、水の上に花を浮かべるだけ。
掃除中にうっかり落としてしまった、胡蝶蘭の花と、
少し色あせてきた庭のアジサイから数個のガク片をとり、浮かべます。
そのままでは使えないような花も、きれいに飾ってあげられるのが、
フローティング・フラワーのいいところですね。
夏場はガラスの器にすると、水が透けて見え、涼しげです。
そういえば、野生のフローティング・フラワーともいえるスイレンも、
花を咲かせるのは、ちょうどいまごろ。
香川では、スイレンの花が咲くため池もありますね。
近所のため池では、スイレンの花は見かけませんが、
ずいぶん昔、水深の浅い場所で、ガガブタの花を見たことがあります。
スイレンに似た葉っぱのあいだから、小さな白いふわふわした花が、
ポツン、ポツンと咲いていて、そのかわいらしさに驚いたものです。
帰ってから名前を調べてみて、愛らしさとは程遠いガガブタという名にびっくり。
水面に蓋をするように葉が生えることから、鏡(水面)の蓋でガガブタ。
フローティング・フラワーならぬ、フローティング・リーフということでしょうか。
葉っぱでも花でも、水に浮かんだ姿は、涼しく見えるもの。
水不足が心配される今年は、いつもより小さな器で、
フローティング・フラワーを飾りましょう。
水に浮かぶ花が、そっと心をなごませてくれそうですす。
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