COLUMN

薪ストーブのそばで

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寒さの厳しい季節になりました。
外は、木枯らしが吹いていても、
家のなかが暖かいと、ほっとしますね。

現代では、暖房もエアコンという方が、
多いのではないでしょうか。

わが家も、主流はエアコンですが、
キッチンだけは、お餅を焼いたり
ヤカンや鍋を載せたりしたくて、
石油ストーブを置いています。

若いころの夢は、森のなかに、
木をふんだんに使った家を建て、
薪ストーブを置く、というものでした。

今いる家に、薪ストーブを設置できないかと、
考えてみたことも、あります。

既存の家に、あとから煙突をつけるのは、
ちょっと大変な工事になりますが、
これから家を建てるのなら、
薪ストーブは、素敵な選択肢のひとつですね。

ゆらゆらと、揺れる炎を眺めながら、
コーヒーを飲んだり、おしゃべりしたりすれば、
どんなに、くつろげることでしょう。

焚き火もそうですが、薪をくべながら、
暖をとり、炎や熾火を眺めているとき、
人はなぜか、落ち着いた気持ちになるように思います。

太古の昔、人間にとって、火は、
恐ろしい動物から、身を守ると同時に、
食べ物を調理し、道具をつくるのに、
なくてはならないものでした。

そんな、火への特別な思いが、
いまも私たちのどこかに、
残っているのでしょうか。

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薪ストーブ愛好家の、作家の方が、
こんなことを言っていたのを、思い出します。

「薪ストーブを置く、炉台のことをね、
英語でハース(hearth)と言うんだよ。
heartと、一文字しか変わらないでしょ。
ハートは心臓、中心。つまり、
薪ストーブは、家の中心なんだよ」と。

キャンプをしていて、焚き火があると、
自然と、人が集まってきます。

同じように、家のなかに薪ストーブがあれば、
そこは、人が集まる中心になるのでしょう。

火を囲んで、食事をし、語らいあった
昔の人々と同じように、
薪ストーブのそばでは、きっと
だんらんのひとときが、うまれるのだと思います。

そうそう、hearthという言葉には、
"だんらん、あたたかな家庭"、という意味もあります。

薪を準備したり、火をつけて調節したりと、
エアコンにはない、手間がかかっても、
それがかえって、家族や人を結びつける、
きっかけになることも、あるでしょう。

薪ストーブの暖かさは、
人のぬくもりと、
つながっているように思います。


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