COLUMN

梅日和

1907梅干しとシロップ.jpg

庭の片隅に、梅の木が1本あります。
あまり実をつけなかったのですが、
ここ数年は、ボウルに2杯ほど採れるようになりました。

木があるのは、生垣のそばの、隣家との境近く。
植えたのは、庭好きの父ですが、
どうしてこんな狭いところに...と思います。
剪定を繰り返すので、どうしても花が少なくなるのです。

とはいえ、まだ寒さの厳しい2月頃、
黒くゴツゴツした枝に、一輪、二輪、
白くて可憐な梅の花が、咲いているのを見ると、
春を見つけた気がして、とてもうれしくなります。

勝手口から出て、ゴミ出しに行くとき、
ふわっと甘い香りがして、あたりを見回すと、
梅の花が咲いていた、ということもありました。

最近は、梅の実が収穫できるようになり、
梅シロップをつくる楽しみも、加わっています。

1907庭の梅.jpg

梅の実は、梅酒や梅シロップにするなら、
青くて固いうちに収穫し、
梅干しには、少し黄色くなってから
収穫するのがよい、といわれます。

今年は庭の梅でも、梅干しをつくろうと、
半分ほどを、収穫せずに残してみました。

ところが、そろそろ黄色くなったかな...と、
見に行くたびに、まだ青い梅が、
ポトン、ポトンと、1粒、2粒、落ちているのです。

これでは色づく前に、全部、落ちてしまいそう。
せっかちな父が、いつもまだ青いうちに、
梅をもぎとっていた理由が、わかった気がします。
そこで、少し大きくなったところで、すべて収穫。
部屋に数日おいて、黄色くなってから、
塩で漬け込みました。

梅干しは、漬けて半日もすると、
塩が溶け、梅酢があがってきて、
甘酸っぱい、いい香りがします。

カビが生えないよう、瓶をそっとゆすったり、
赤シソをもんで加えたり、
梅雨が明けたら、天日干ししたりと、
手間をかけて様子を見るのも、楽しみのひとつ。

庭の梅でつくった梅干しは、
どんな味がするでしょうか。
おいしい梅干しになりますようにと、
願いながら、梅しごとを続けましょう。


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