COLUMN

五月の柏餅

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いつもの散歩道を歩きながら、見渡すと、
あちこちの山や雑木林で、若葉の緑が輝いています。
この季節は、山がいろんなグリーンで覆われてカラフルですね。

イエローグリーン、ライムグリーン、スプリンググリーン...。
木の種類によって、若葉の色も違ううえ、
すでに成長して、色が濃くなったものもあるので、
さまざまな緑が混じり合って、さながらタペストリーのよう。

緑にこんなにバリエーションがあったなんて! といつも驚き、
芽吹きの春だけでなく、新緑の五月も美しいなあと感心します。

五月といえば、こどもの日。
鯉のぼりをあげたり、五月人形を飾ったりして、
こどものすこやかな成長を願い、お祝いをする家もあることでしょう。

食べるのは、やっぱり柏餅やチマキでしょうか。
葉っぱで包んだ餅は、見た目も素敵ですが、
葉の香りがほのかに移って、食べるのが楽しくなりますね。

柏餅に使うカシワは、ホオノキなどともに、
古くから葉を、食べ物をのせたり蒸したりするのに使ってきたそう。

ホオノキは、香川でも少し高い山に行けば見かけます。
カシワも、四国に自生しているといいますが、
あまり見た覚えがありません。

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もともと関東以外では、柏餅はカシワではなく、
サルトリイバラで包むのが一般的だったとか。

そういえば子どものころ、母が手作りしてくれた柏餅は、
サルトリイバラの葉で包んだものでした。

母はカラタチと呼んでいましたが、
サルトリイバラは、香川ではどこでも見かける身近な植物。
丸い葉っぱは、とても可愛らしく、
お餅を挟むのには、ぴったりの形だなあと思います。

散歩道で見つけた、サルトリイバラの若葉を摘んで、
さっそく柏餅をつくってみました。
電子レンジでも、上新粉のお餅ができると聞いて、
試してみましたが、初めてのことで悪戦苦闘。

ちょっぴり不格好になってしまいましたが、
葉っぱで挟むと、それなりに可愛く見えるのもうれしいですね。

まだ小さな若葉だったので、小さな柏餅になりました。
あっという間になくなってしまいそうですが、
お茶といっしょに、三時のおやつに出すことにしましょう。


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